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秋の京都馴染みの場所は紅葉も綺麗でした

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海外は憧憬が溢れている所ですが、日本には癒される場所があります。私にとってそれは京都です。
かれこれ数十年訪問しオールシーズンを知っていますが、やはり一番好きなのは春と秋です。

もう馴染みの場所といえる所はいくつかありますが、訪れるたび新たな発見と変わらない美しい風景に出会えます。

その中で今回3つの場所が秋に訪れたところ、春とはまた違った風景が見られて良かったのでご紹介します。

京都の西側は洛西と呼ばれ、その中でも嵐山・嵯峨野は有名どころです。
すぐに思い浮かぶものは渡月橋・竹林・天龍寺etc、そして常寂光寺と祇王寺。
もう一つは洛北と呼ばれる山里エリアの大原三千院。

これらの訪問記になります。時期は2018年11月中旬になります。

 

常寂光寺(じょうじゃっこうじ)

 

交通アクセス&費用
電車:京都駅からJR山陰本線(嵯峨野線)で嵯峨嵐山駅下車 徒歩15分 料金240円
バス:京都駅からバス乗り場下京区総合庁舎前から市営28で佐賀小学校前下車 徒歩9分 料金230円

拝観時間:AM 9:00〜PM 5:00 ( PM 4:30受付終了)

拝観料:500円

 

16世紀に日蓮宗の仏教寺院として開山されました。アクセスは各最寄り駅からしばし歩きますが、それがこの地を訪れる際の楽しみでもあります。

竹林を歩く
竹林はどこにでもある所ですが、嵯峨野の竹林はなぜか非日常的な空間を演出してくれる好きな道です。今や人気スポットですので朝一など時間を調整していくとゆっくり歩けるかもしれません。

山門
最初に出迎えてくれるのが山門です。太い角材を格子に組んで造られた山門は、江戸後期に作り変えられたものだそうです。

仁王門
山門を通り受付を過ぎると次にあるのが仁王門です。14世紀半ば本圀寺の南門として建立、17世紀に現在地にされた移築とのこと。そこまでの道のりには、葉を秋色の装いに準備し始めている木々が出迎えてくれました。このグラデーションはこの時期ならではなので良いタイミングでした。

多宝塔
寺院建造物がある場所ではよく見かける五重塔などのいわゆる仏塔(お釈迦様に関するものを安置した所)の仲間と言えます。17世紀に建立されたようです。
この多宝塔のある場所から京都の町並みを観るのがポイントです。意外と高台にあったんだと、今更ながらに思いました。

そして敷地内には苔が多く広がっています。実は苔の成長期は春と秋なのだそうです。
赤や黄色の落葉を、青々とした苔が受け止める事で、秋の彩りのキャンパスとなっていた訳です。
苔と紅葉の組み合わせがこんなに美しいのは、自然が魅せてくれるちょっとした奇跡なのかもしれません。日本に四季があるって良いですよね。

そして次に向かった場所は徒歩10分ぐらいの場所にある祇王寺です。

祇王寺(ぎおうじ)

 

交通アクセス&費用
電車:京都駅JR山陰本線(嵯峨野線)で嵯峨嵐山駅下車 徒歩25分 料金240円
バス:市営28番(大覚寺行)乗車嵯峨釈迦堂前下車 徒歩15分 料金230円

拝観時間:午前9時~午後5時(受付終了午後4時30分)

拝観料:一般300円 小人(小中高)100円
大覚寺・祇王寺(2カ寺)共通拝観券:600円(大人券のみ)

公式HP:https://www.giouji.or.jp/

 

元は往生院という法然上人の門弟良鎮によって創建された寺院。広い寺域を占めていた往生院はやがて荒廃し、最終的に尼寺として形をとどめ、祇王寺と呼ばれるようになりました。

平家物語に登場
「平家物語」は平氏一門の栄華から没落までと武士階級の台頭を描いた軍記物語。
平安末期から栄華を極めた平家一門の当主・平清盛は美しい白拍子である祇王を寵愛しましたが、のちに現れた仏御前に心変わりし、祇王を追放します。心無い振る舞いを受け傷ついた祇王は自害しようとしましたが、彼女の母に思いとどまるよう諭され、妹と共に母娘3人で出家した場所が当時の往生院であり現在の祇王寺となりました。

草庵・仏間
そしてここに安置されている木造はご本尊大日如来の他に祇王・妹の祇女、母の刀自。祇王の座を奪ったとされる仏御前。そして平清盛。
彼らの関係性を知っていると、なぜこのメンバーなのかちょっと複雑ですが、権力者の目に留まるか否かで人生の明暗が分かれた当時の女性達が、たとえ悲しい目に遭っても、やがて心の平安を取り戻し余生を全うしたという象徴を、後世に残したかったのではないかと。そんな明るい方向で解釈しています。
この寺院に来ると当時の女性たちの慎ましく美しい生き様を感じられるような気がして、心が洗われます。

秋限定の景色
こちらも苔の上に紅葉がちりばめられていて綺麗でした。また嵯峨菊というあまり普段目にしない日本古来の菊もこの季節ならではで観る事ができ、新たな発見に出会えました。
運がいいことにいつ来ても静かなタイミングに訪れられるので、癒しの地だなとしみじみ思います。

三千院門跡(さんぜんいんもんぜき)

 

交通アクセス&費用
電車:京都駅から地下鉄烏丸線で国際会館駅→国際会館駅前(19系統京都バス)大原下車 徒歩10分 650円
バス:京都駅から17系統京都バス(大原行き)大原下車  徒歩10分 560円

拝観時間:3月~10月 9:00~17:00(閉門17:30) 11月 8:30~17:00(閉門17:30)
12月~2月 9:00~16:00(閉門16:30)

拝観料:一般 700円 中学生 400円 小学生 150円

公式HP:http://www.sanzenin.or.jp/guide/index.html/

 

三千院は伝教大師こと天台宗開祖の最澄が庵を構えたことが起こりで、その後慈覚大師円仁に引き継がれ、平安後期以降は皇子皇族が住職を務める宮門跡となった仏教寺院です。

 

 

御殿門
三千院の玄関口ですがどこかのお城に入るような門構えです。「門跡」とは特定の寺院のみが表記できるもので、格式の高さを表すものだそうです。

聚碧園

 

客殿・聚碧園(しゅうへきえん)
江戸時代の茶人・金森宗和(かなもりそうわ)が修築したと伝えられる名庭です。
庭園の紅葉はこちらもグラデーションで美しかったです。丸みを帯びた植木が近寄りがたさを緩和している気がします。

 

有清園(ゆうせいえん
こちらは宸殿より往生極楽院を眺める池泉回遊式の広い庭園なので、その苔の面積や紅葉が飾るスケールが違います。赤で覆いつくされている所もあれば、まばらな所と様々な自然の作り出す現象に感激です。
そして偶然日光を通した紅葉を見た時、幻想的な世界に引き込まれたような気分になりました。この時期だからこそ見られた瞬間でした。

 


石彫刻家の杉村孝氏作の石仏が配置されており、様々な表情をしているので、どれもシャッターにおさめたくなります。格式がある場所にこういったお茶目な演出があると心が和みます。

大原の里はどちらかというと中心地からは遠く、最終的にバスもしくは車でしか来れないのですが、賑わいから少し離れたいと思うとき、この地を訪れると心の平安みたいな感覚を得られる気がします。

それでは秋の京都観光のポイントをまとめるとこんな感じです。

■紅葉状況■

11月中旬は紅葉の見頃より少し前。グラデーションが観たいという方にはおすすめ。
紅葉は毎年の寒暖差による影響次第ですので確実と言えません。事前にネット情報収集で行先決定を。

■混雑状況■

これも紅葉次第です。前提として見頃=混雑。夜間拝観も人気スポットは混んでいますので気力&体力次第です。
空いている時間を狙うなら、拝観開始同時か終了間際ですね。

■交通機関■

電車とバスでは、目的地近くまで行けるなら電車。京都はバス本数が格段に多く便利ですが、
郊外へは電車で行きバス乗り換え。可能なら徒歩がベストです。
観光客にとって京都ウォーキングは楽しいアクティビティの一つです。

■食事■

フリープランの醍醐味。高級店、有名店にこだわり無しでしたら、デパ地下で購入しホテルで食事
このスタイルはコスパ的にも良いです。観光が終わる夕方だと丁度お惣菜のタイムサービスになっているし、複数名でシェアしたら一人分の食事代でお酒も飲めてしまいます。
とは言いつつせっかくの旅行なのだから贅沢したい!という場合は予約した方が確実です。
そしてスイーツは人気店に行くなどアレンジ!

 

これ意外でもう少し楽でスマートに観光したいとしたら、宿泊を最初から行きたい方面近くにするに尽きますね。

長期滞在旅行でしたら中心地もありですが、短期ではこの方法が有効だと思います。
例えば到着時に宿泊地周辺か遠出をし、中心街経由で戻る。
そうするとデパ地下で買い物可能。
少々疲れますが宿泊地についたら後は自由気ままにのんびり過ごせます。
そして翌日行きたい目的地に朝一で行く。

京都中心街は、どこにでも行けるので確かに利便性はありますが、場所による価格の開きが大きく、郊外と中心地でクオリティに格段の差があるようには感じませんでした。
(これは実体験による個人的感想です)

この体験談が秋に京都へ訪問予定の方や初めて観光される方に少しでもお役立ちできれば幸いです。
また次は桜の時期の訪問記をシェアできればと思います。

なお最新の情報は各公式ページをご覧の上お出かけ頂きますようお願いします。

かつてのような旅行スタイルは通らなくなり、少々不便な点もありますが、ちょっとした心がけで良い方へ導かれているのだという事を信じたいですね。

 





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